現在、イタリアを代表するブランドとして名を馳せる『アルマーニ』の創業者、”ジョルジオ・アルマーニ”は、1934年、イタリアのピアチェンツァで生まれました。
ジョルジオはミラノ大学医学部へ進学し、医学の道を志していたといわれていましたが、時の首相”ムッソリーニ”の元、当時のイタリアは数々の戦争へ参加していました。
ジョルジオもその最中、兵士として招集され、大学は中退することとなりました。
その後、ジョルジオは医学の道へ進まず、ミラノの百貨店でバイヤーとして働き始めます。
そこで数年、ビジネスを学んだ彼は、1965年にメンズウェア『ヒットマン』のデザイナーに就任。
30歳を越えてから本格的にデザインの道へと進みました。
1970年には、フリーデザイナーとして独立します。
そして、1975年、41歳の時にジョルジオ・アルマーニ社を設立。
自社ブランドを展開し始めます。
同時に、以前よりメンズファッションのデザインをしてきた彼が、初めてレディースファッションの世界へと踏み込むのです。
時代はキャリア・ウーマンを称えており、アルマーニのスーツスタイルは性別問わず受け入れられることとなります。
また、ジャンルを問わず、カジュアルファッション、ストリートカルチャー、アクセサリーなどでも数多くのコレクションを展開しました。
1980年代から、ブランド『アルマーニ』は数々の栄誉ある賞を受賞、そして幾人ものセレブから愛用され、またメディアでも多く取り上げられ名声を得ます。
1980年に公開された映画『アメリカン・ジゴロ』ではハリウッドスター”リチャードギア”の衣装を手掛け、彼をして「世界で最も素晴らしい」と称賛されました。
また、アルマーニには数々のディフュージョンラインがあります。
『エンポリオ・アルマーニ』はその筆頭で、他に『アルマーニ・ジーンズ』、通称ホワイトレーベルと呼ばれる『アルマーニ・コレツィオーニ』などがありました。
(後の2017年には、後述の2つは『エンポリー・アルマーニ』に統合された。)
『アルマーニ』の歴史は、それこそ創業100年を数えるものも多い他の世界的ハイブランドの中でも、比較的浅い方です。
ですが、ジョルジオのセンス、技術はそれらの伝統を越え、高く評価され、歴史の差を感じさせません。
それにはジョルジオ自身が完璧主義者であり、妥協を決して許さないプライドの持ち主だからであるからだといわれます。
そして、彼はいつしか、「帝王」と称えられることとなりました。
現在も、ジョルジオの完璧なる欲求は止むことはなく、帝王ブランド『アルマーニ』は世界を舞台として輝き続けているのです。