若くして成功を収め、現在は”ルイ・ヴィトン”のレディース・アーティスティックデザイナーを務める”ニコラ・ジェスキエール”。

多くのデザイナーが若い時代を下積みに費やす中、彼は本当に若くして評価を得た数少ない一人です。

 

ニコラは1971年、フランスで生まれました。
彼は他のデザイナーや、ファッションに携わる人達と違い、専門学校などでの教育を受けていません。
ハイスクール時代だった15歳頃よりインターンシップを通じてファッションに触れ、19歳の時に”ジャンポール・ゴルチェ”の元で働き始めました。

1995年には”ヴァレンシアガ”との関係をスタート。
その2年後には同ブランドのクリエイティブディレクターに就任。
彼のデザインは”未来”と表現され、非常に高い評価を得ることに成功します。

更に翌年である1998年には同ブランドのチーフデザイナーに就任を果たします。
彼のキャリアにとって”ヴァレンシアガ”との関係は有意義で、大きなものとなりました。

 

2000年代に入ると、ハイブランドの在り方が大きく変わってきます。
ファストファッションの台頭もあり、ブランドファッション全体が大衆化されてきました。

そんな中、”ルイ・ヴィトン”を中心とした”LVMHグループ”や、”グッチ”を中心として設立された”ケリング”など多くのブランドが合併することで、維持または飛躍へと務めてきました。

ニコラが携わっていた”ヴァレンシアガ”も早くに”ケリング”へと買収されますが、これにはブランド力よりもデザイナーとしての彼を懐へ納めたいというグループの狙いがあったとさえいわれています。

それほど、デザイナーとしてのニコラの才能は大きく評価されていたのです。

 

そして2013年、”ヴァレンシアガ”のデザイナーを辞任。同年、”ルイ・ヴィトン”のレディース・アーティスティックディレクターへ就任を果たしました。

彼はそれに際し、マーク・ジェイコブスが残した功績を取り上げ、その継続と更なる進化を約束しています。

 

後年、彼は「ヴァレンシアガを救うことで、自分はヴァレンシアガに救われた」と語っています。
現在は”ルイ・ヴィトン”そして”LVMHグループ”の一員として、また語り継がれるキャリアを積み上げる事でしょう。

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