ファッションの世界において、男女のボーダーはありません。
それこそ数百年前から、ファッション界で名を挙げた女性は数多くいますし、”ココ・シャネル”に代表されるように偉大なカリスマとなった方もいるのです。
そんな世界において、新しい時代のファッションを追求し続けているのが、”クレア・ワイト・ケラー”でしょう。
多くのブランドを渡り歩き、成果を上げてきた彼女は今、語り継がれるであろう輝かしいキャリアの真っ只中にいるのです。

 

クレアは、1970年にイギリスのバーミンガムで生まれました。
カレッジでファッションを学んだクレアは、ニューヨークでまず”カルバンクライン”に就職し、女性向けプレタポルテ(ポピュラーな既製服)を担当します。
それから”ラルフ・ローレン”ではメンズファッションを担いました。
クレアはキャリアの初動期ともいえる20代の間に、男女それぞれのファッションの現場に触れたことになります。
これは間違いなく、以後のクレアの大切な糧となったことでしょう。

 

2000年代に入ると、あの”グッチ”でレディースとアクセサリのディレクターに就任。
それから数年後には、スコットランドのニットウェアブランドであった”ブリングル・オブ・スコットランド”のクリエイティブディレクターになり、同ブランドを一躍世界的なブランドへと押し上げたのです。
2007年には、スコティッシュ・ファッション・アワードにて、権威あるデザイナー・オブ・ザ・イヤー(カシミヤ部門)を受賞しました。

 

名実ともに世界クラスとなったクレアは、2011年には”クロエ”にてクリエイティブディレクターを、そして、2017年には”ジバンシィ”で男女共のオートクチュール、プレタポルテのアーティスティックディレクターを務めます。

こうしてみるとクレアは、20代、30代、そして40代に駆けて大きな飛躍を遂げていることがわかります。
書き並べれば一瞬ですが、彼女の記憶にはそのキャリアの一日一日が大きな戦いであり、成長であったことが鮮明に刻まれていることでしょう。
そして、時代はブランド統合も盛んになり、主流はプレタポルテ、また競争の激しい最中ですが、クレアはこの時代への順応し、性別も年齢も関係なく、より多くの人々に上質なファッションを届けとようと現在も活躍しているのです。

 

Image Credit: businessoffashion
https://www.businessoffashion.com/community/people/clare-waight-keller