フランスの老舗ハイブランド「ルイ・ヴィトン」。
その歴史は古く、創業者のルイ・ヴィトンがブランドを立ち上げたのは1854年のことです。
またブランドが人気を博すようになったのは、創業者ルイの死後、息子であるジョルジュ・ヴィトンが跡を継いでからのことなのです。

そのヴィトンにおいて、大きな二つのラインがあります。
その一つが「モノグラム」、そして「ダミエ」です。
「ダミエ」の登場は、ルイがまだ健在だった1888年のこと。
元々はトランクなどのアイテムの模倣品(コピー品)が出回ったことにより、それらと区別するために銘板を取りつけたり、色を変えた布を併用したりと工夫をしていたことから、完全にヴィトンブランド製品であることを示すために出来上がったのが「ダミエ・ライン」なのです。
またこのようなエピソードは他ブランドでも多くあり、やはり簡単に模倣出来ないオリジナルの手法やデザインを考えることはブランドの戦いの一つのようですね。

出典:https://amazon.co.jp

「ダミエ」は、チェック模様に近いデザインをしています。
またこの模様はチェス盤をイメージしており、また日本の市松模様からもヒントを得たとも言われています。
カラーは、ベージュと茶色が交互に塗られたもの。
このデザインは革新的と評価され、翌年の「パリ万国博覧会」で金賞を受賞しました。

出来た当時は今のような、小ぶりなバッグやファッションアイテムの数々は存在しなかったので、ダミエのデザインもトランクに用いられていました。
また1896年頃には、ダミエも模倣品が出回ってしまい、ヴィトンは定番の「モノグラム」を発表します。
それに従い、ダミエは長い間作られることはありませんでした。
そして1996年、モノグラムの百周年記念に際して、ブランドはダミエを復刻。
今となってはクラシカルなデザインと見られ、ブランド長い歴史を跨いで、ダミエは人々の前に再度登場したのです。
それからダミエは、「エベヌ」「ソバージュ」「ジェアン」(全て前にダミエと付く)といった派生ラインも続々登場。
モノグラムと並んで今、ブランドを支える双璧の一つとなったのです。

https://youtu.be/n2UA6d5YbR8

Image Credit: https://uk.louisvuitton.com/