創業から百年以上の歴史を持つ超老舗ブランド「シャネル」。
昔はファッションにはまず見られなかった「ブラック」(黒)を取り入れたり、コルセットを外して活動的な女性のファッショントレンドを確立したりと、歴史の背景にはいつもシャネルがありました。
また現代では、エレガントさは高く保ちながらも、様々なカラーやスタイルに挑戦しています。

そんなシャネルのアイテムの中で、長らく愛用されているのが「マトラッセ」です。
マトラッセの初登場は1929年のこと。
ハンドバッグが主流だった世の中に、長いチェーンで肩にかけ、両手が自由に使えるマトラッセの登場はとても実用的な進化といわれました。
今でいうといわゆる「ショルダーバッグ」の走り、といわれています。
またその名前の定義は「詰め物」「綿入れ」というものですが、日本語では「ふくれ織り」という意味などあります。
マトラッセは、二種類の素材を縫い合わせてつなぎ、立体的な表面模様を作り出しています。
斜めにキルティング模様が入った小ぶりなバッグは、実用性、デザイン共に優れ、オシャレな女性の必須アイテムとなっています。

 

マトラッセには様々な種類があり、素材も定番の「キャビアスキン」、仔牛の皮革を使用した「カーフスキン」、子羊の皮革で出来た「ラムスキン」など豊富です。
サイズも23~34までがあり、30以上のものは「デカマトラッセ」と呼ばれて、実用性の求められるシーンに力を発揮してくれます。
カラーもいくつかありますが、やはり人気なのは「ブラック」「ベージュ」の二種類でしょう。
またシャネルのイメージは一般に浸透している通り、大人の女性が持ってこそそれらしく見えるのですが、最近では若者向けにカジュアルなデザインなども豊富です。
マトラッセもピンクカラーのものや、「キャンバス」と呼ばれる素材を用いたデザインは、カジュアルレディースのコーディネートにも多く用いられています。
マトラッセは、シャネルの初期からの歴史を共に歩んできたブランドのアイコンそのものといえるでしょう。

 

Image Credit : clubdelux、CHANEL
https://www.clubdelux.pt
https://www.chanel.com