ブランド”フルラ”は、1927年イタリアのボローニャで創設されました。

創設者は”アルド・フルラネット”と妻のマルゲリータで、当初は女性向けのアクセサリなどを卸売りするなどしていました。

はじめて自身のショップを構えたのは1955年のことで、ボローニャのウーゴバッシ通りにある店舗は、現在でも残されています。

 

小さなブランドだった“フルラ”が一躍有名になったのには、女性の社会進出という社会的背景があります。

イタリアには一流ブランドが多く存在しますから、その中では比較的リーズナブルで機能性に優れているという”フルラ”のスタイルがちょうど働く女性達に好まれたといえるでしょう。

 

1970年代には、アルドの娘のカルロ、パオロ、ジョバンナがブランドに加わり、その頃からコレクションも充実してきます。

また国外への進出も始まり、フランス、アメリカに次いで、1990年代頃には日本、ドイツ、スペインなどへも子会社を設立するなど、”フルラ”は名実ともにイタリアのトップブランドの仲間入りを果たしました。

 

バビロンシリーズと呼ばれる、レザーの財布は長く人気を博しており、様々なデザイン、素材で応用されています。

また、パイパーシリーズと名付けられたバッグは、上部が丸くなっているのが特徴で、大きいものはA4サイズの書類までたっぷりと入るので、キャリアウーマンにはとてもありがたい仕様となっているのです。

“フルラ”の特徴は、何よりも機能的であること。

時代背景と共に躍進するには、確かなこだわりと自信があったからに他なりません。

 

2000年代以降、世界中で100店舗以上を構える”フルラ”。

近年ではメンズラインにも挑戦し始め、100年近く続いたウィメンズブランドのイメージは、新たな境地を開拓しようとしています。

 

また、イタリアにて若いアーティストの支援活動にも力を入れており、”フルラ・ペル・ラルテ・アワード”を創設。

ファッションデザイナーだけにとどまらず、様々な芸術家の才能を発掘するための活動にも力を入れています。