“ケイト・スペード”は、1993年にニューヨークで設立された、比較的新しいブランドの一つです。
老舗ブランドの定着したデザインに対抗しようと、派手であったり独特なデザインやロゴマークなどを推すブランドも多くなった時代にあって、単色でシンプルなデザインのアイテムを売り出したのが同ブランドです。

ブランド“ケイト・スペード”は1993年、創設者として有名なケイトと、夫のアンディ・スペードの二人で立ち上げました。
ケイトは元々、学校でジャーナリズムを専攻していました。
卒業後はニューヨークで雑誌”マドモアゼル”のアクセサリー担当のエディターとして就職。
編集者として働きながら、流行のバッグのデザインには不満を感じていたと、後に彼女はいいます。
“マドモアゼル”を退社後、約2年間に渡ってブランド設立の準備、リサーチなどを行っていました。
多くのブランドオーナーやデザイナーと違い、ファッション誌の編集者という経歴を持つケイトには、流行に対して特別なアンテナを持っていたといえます。
そして当時、行き着いたのが、何よりもシンプルであること。
ビジネスの場でも使えるバッグやアイテムを売り出すことで、ブランドは一気に人気を得て、有名になりました。
1996年には、CFDA(米国ファッション協議会)のアクセサリ部門で新人賞を受賞、98年には同部門のデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
その後は、レインコート、スカーフ、パジャマ、など、新たなジャンルへと挑戦。
99年には夫であるアンディがデザインを務めるメンズライン”ジャック・スペード”をスタートさせます。
同年、ニューヨークに超高級百貨店を持つ”ニーマン・マーカス”グループの傘下となり、2006年には”リズ・クレイボーン”社の傘下と代わり、翌年に夫妻はブランドのデザイナーを辞任。
現在は創立者の手を離れてしまったブランドですが、洗練されたデザインは今なお健在で、世界各国はもちろん、法人”ケイト・スペード・ジャパン”による正規輸入ルートを持つ日本でも高い人気を誇っています。

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