その名に聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。
イギリスのファッションデザイナー”ステラ・マッカートニー”は、1973年、ロンドンで生まれました。
あのビートルズの”ポール・マッカートニー”と、”リンダ・マッカートニー”の子として、あまりにも有名な出生を遂げた彼女。
ステラは音楽よりもファッションを選び、名門大学である”セントマーチンズ”に入学します。
卒業時に発表したコレクションでは、モデルの”ケイト・モス”や”ナオミ・キャンベル”が参加し、注目を集め、卒業後もケイトがステラのファッションを着用し、人気アップに一役買うこととなります。
音楽の世界では独自のセンスで成功を収めた両親のように、また娘であるステラにも特別な才能が備わっていたのかもしれませんね。

1997年には、”カール・ラガーフェルド”の跡を引き継ぎ、”クロエ”のチーフデザイナーに就任。
大学卒業後に自身のファッションレーベル”ステラ”をすでに持っていた彼女ですが、この時は弱冠25歳。
ブランドのチーフデザインを担うにはあまりに早熟な起用とも思われましたが、2001年までしっかりとブランド人気を牽引し、自身のコレクションも発表することが出来ました。

“クロエ”退社後の2001年、”グッチグループ”の後押しをもらい、自身のブランド”ステラ・マッカートニー”を設立。
デザインとしてはセクシーさとフェミニンが魅力のステラでしたが、彼女の最も大きな売りは、レザーやファーなどを一切使わない、いわゆる”環境保全”(エシカル)スタイルであることです。
衣服の素材だけでなく、原料などにも動物由来のものを使わず、フレグランスの製作過程にも動物実験などは行わないなど、徹底したオーガニックスタイルを貫いています。

“ステラ・マッカートニー”はこういったこだわりなどもあり、なくてはならないブランドとして現在でも高い人気と知名度を持っています。
2005年には”アディダス”とのコラボレートを行い、女性のスポーツウェアを作成。
2007年にはオーガニックのスキンケアラインとして”CARE”を設立。
2010年にはキッズコレクションを発表。
2013年にはスイムウェア、2017年には待望のメンズラインもスタート。
これらはごく一部に過ぎません。
ステラは環境保全のための活動と、それに準ずるファッションデザインを通じて、今でも人のため、世界のため、全ての命のための高い奉仕活動を続けているのです。

Image Credit: ecouterre
https://inhabitat.com/ecouterre/stella-mccartney-designs-clothes-that-are-long-term-commitments/